ペットボトルキャップの回収率は上がっていますが、キャップは廃プラスチックに分別されて見過ごされていました。
そこで私たちは、材質が均一でマテリアル(材料)リサイクルされやすいペットボトルキャップを回収し、それで得た対価を「世界の子どもにワクチンを 日本委員会」に寄附しています。
ワクチンを購入するのに必要なペットボトルキャップの数は?
ポリオ(小児まひ)
一人分 約20円(ペットボトルキャップ約500個)
ポリオはポリオウイルスが脚や腕、胸、腹の筋肉を麻痺させる病気です。ポリオウイルスは口から入り、腸の細胞で増えます。
便に混じって身体から出るものもありますが、一部は血液の流れに乗って脊髄にたどり着き、運動神経を壊します。実際に麻痺を起こすのは、感染した100~200人に1人で、残りは軽いカゼのような症状で治まり、終生免疫を獲得します。
発症する場合は、カゼ様の症状を呈し、発熱があり、その後、頭痛、嘔吐が現れ、麻痺が出現します。いったん発症すると、呼吸筋の麻痺で呼吸ができずに死に至ることもあり、命を取り留めたとしても、一部の人に終生、手足の麻痺が残ります。
MMR(はしか・おたふくかぜ・三日はしか)
一人分 約150円(ペットボトルキャップ約3,800個)
MMRとは、新三種混合ワクチンのことで、麻疹 (measles)、流行性耳下腺炎 (mumps)、風疹 (rubella) の頭文字を取った物である。
MR(はしか、風疹)
一人分 約70円(ペットボトルキャップ約1,800個)
麻疹(はしか)は、日本国内では最近急激に減少しましたが、今でも時々みかける病気です。
特に2歳以下の乳幼児に多く、約60%を占めています。
空気感染でうつり、潜伏期は約10~12日。感染力も強く、いったんかかると、高熱が1週間は続き、気管支炎や肺炎、時には脳炎を合併し、入院が必要となることも多い病気です。また死亡例も年間、数十人はある病気です。
DPT(百日咳・ジフテリア・破傷風)
一人分 約20円(ペットボトルキャップ約500個)
百日咳
百日咳は、百日咳菌による気道感染症で、特徴的な咳が数週間続きます。特に新生児や乳児の場合、致死的となることがある怖い病気です。
ジフテリア
ジフテリアは空気感染でうつります。
主な症状は鼻水に血液が混じる(鼻ジフテリア。乳児に多い)、のどの痛み、発熱(咽頭ジフテリア。幼児に多い)、犬の遠吠え様の咳、しわがれ声、呼吸困難(喉頭ジフテリア。幼児が多い)。
破傷風
けがをした部位から破傷風菌が入って、感染をおこします。主な症状としてけいれんがあります。
BCG(結核)
一人分 約20円(ペットボトルキャップ約500個)
結核とは、結核菌によって主に肺に炎症を起こす病気です。結核菌は重症の結核患者が咳やくしゃみをした時に飛び散り、それを周りの人が直接吸い込むことによって感染します。
結核の初期症状は、風邪とよく似ています。
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- ワクチンの価格は、ユニセフ・サプライディビジョンによる概算で換算。
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- ペットボトルキャップの引渡し価格は、400個(1キログラム)でおよそ16円となります。(平成26年5月現在)
ペットボトルキャップの対価がワクチンになるまで
回収されたペットボトルキャップはいくつかの段階を経てワクチンとして世界の子どもたちに贈られます。
ペットボトルキャップがどのような経緯でワクチン寄与として実を結ぶのかをご紹介します。